保科智子について

関西人で眼鏡っ子でおさげで委員長で巨乳,ゲーセンでは暴れるし,ついでにエッチシーンでは縛りが入る. 基本的に智子ってイロモノキャラなんですよね….

でもやっぱ委員長っすよ,委員長. それで全てオッケーです. 昔から委員長タイプの女の子には憧れちゃうんですよー. (私が初めて付き合った娘も副委員長だったし. んでもって私が委員長だったのだ ^_^;)

もちろん委員長とは言っても,ステレオタイプな堅物は論外です.

「委員長やいうたかて,ただの便利係やろ?」

委員長なんて面倒なだけです. (他の人もそうだと思うけど)浩之も委員選出のときには便利係は嫌だと言ってたくせに,いざ委員長が決まったら「委員長だろ?」とか言ってるし.

私も中学・高校では委員長をさせられてたクチなので,この一言で一気に智子に親近感を覚えてしまったのでした. 私が智子ファンになったきっかけはこれに尽きます. 何だかどうでもいいようなきっかけですが,出会いなんてこんなものですよね. 大事なのはその先なんですから.


話題をちょっと変えてみます.

周りの人を傷つけないで現在の居場所を捨てる方法って普通なかなかありません. 高校生にとって「勉強」はそういう手段の数少ないうちの一つです.

智子が脇目も振らずに勉強する理由は,今の場所を離れて自分の帰るべき所に帰るためでした. 神戸にいたかったにもかかわらず母に付いて行かざるを得なかった彼女は,勉強という手段によって自分の居場所,そして友人達を取り戻そうとしていました.

逆に,私は地方から東京の大学に出てきたわけですが,一番の理由はその頃の自分を捨てたかったことでした. 親と不仲だったわけではありませんし,親友も彼女もいました. ですが,居心地の良さがむしろ息苦しくて,そこから離れたかったんです. 私も周囲を説得する理由(=自分への言い訳)として勉強を選びました.

選んだ道具は同じ. 動機は逆. 智子によって昔の自分を強く意識させられるのは,私にとっての事実です.


(この辺はもはや完全にひいき目ですけど)このほかにも智子が好きな理由があります. 全シナリオの中でも,主人公に怒りをぶつけてくる娘って智子だけなんですよね.

もちろん私は人に怒られる趣味なんてありませんけど,緊張感のある間柄には怒りも含んだ喜怒哀楽全てがやっぱり必須だと思うのです. 特に智子シナリオの主人公って,どう考えても無神経なお節介野郎ですからねぇ…. 智子シナリオを嫌いな人には 「何であんなに冷たくされてまで彼女に付きまとわなきゃなんないわけ?」 と言われますし(そりゃそうだ),私が智子だとしてもあの主人公にはきっとキレると思います.

ですが「だったらわざわざお互い不愉快な思いをしないように適度な距離を取ればいいじゃないか」というのは違うと思います.

確かに主人公は無理に近付きすぎで,それを拒絶する智子の行動は当然です. その結果,智子の言うようにお互いが不愉快な思いをするわけです. (付け加えるならば,プレイヤーも主人公の方がやりすぎであることはわかっています.) でもそこで引き下がっちゃいけないんです. なぜなら周囲に対して心を閉ざしている智子には,敢えてそれを行うことが必要だからです. 智子に必要なのは他人との距離を測るような醒めた関係なんかじゃないんです. それはプレイヤーにも言えることで,正面から智子にぶつかっていくことで自分自身の心の殻を破らなければならないわけです. (もちろんゲーム中で心の殻を破っても仕方無いですが ^_^;)

ゲーム中では色々なアクシデントにも助けられながらも,智子の心(そしてプレイヤーの心)は次第に開いていきます. 私はそんな智子シナリオこそが To Heart の中では一番好きなのですが….


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